ターナーと栖鳳とわたし
先週は2日連続で、美術館に行きました。
まずは、東京都美術館の「ターナー展」。
ターナーは、風景画家として有名です。
ごく最近美術館めぐりをするようになった私は、勉強不足で知識もなく、去年あたりにターナーの名前を知ったばかりで、お恥ずかしい限りです、、、(^^;)
とにかくターナーのことを知らなくては…と、プロフィールを読んでいると「あれ?」と思ったことが。
「○○年 長女が産まれたものと思われる」
「○○年 次女が産まれたものと思われる」
この「思われる」ってところです。
どうも、ターナーは秘密主義で寡黙だったらしく、自分のことを人にあまり話さなかったようです。
で、女性と同棲していたことも周囲に言わず、子供が産まれたことも言わなかったようで…
それで「…と思われる」となったようです。
でも、子供が生まれれば一緒におでかけしたりしてわかると思うんだけど…それもしなかったんでしょうかね。。。
同棲していた女性の存在も、周りにあまり知られてなかったようです。
お庭に出たり買い物に出たりすればわかると思うんですが。。。
不思議です。
子供が結婚した時も、ターナーは結婚式にも主席しなかったとか。
絵もすばらしく「わ~っ!」と思って惹かれましたが、一番印象に残ったのはこの「思われる」ってところでした
翌日でかけたのは、東京国立近代美術館の「竹内栖鳳展」。
栖鳳は、去年(だったかな?)山種美術館に見に行ったので、今回はいいや…と思っていたのですが、友人が「すごくよかった!」と言うので、残すところあと5日!というギリギリに行ってきました。
行ってよかったです!
感動しました!!
栖鳳は動物を描くのを得意としていて、様々な動物を描いた作品がありました。
一番有名なのは「斑猫」という作品で、重要文化財になっています。私はこれを見るのは3回目ですが、またまたじ~~っと見入ってしまいました。
今回一番感動したのは、ライオンの絵です。
この写真の作品です。看板になってました。
他にも、キツネやタヌキ、猫や犬、ライオンやゾウ、トラ、サル、ウサギ…。スズメやサギやカラスやシャモなど鳥もたくさん描かれていました。
フワフワした毛の描き方が気になって「どうやって描いてあるんだろう」と、メガネをかけてじ~~っと見ていたら、思わず近寄りすぎて顔をガラスにくっつけてしまい、ファンデーションがついてしまって、あわてて袖でぬぐいましたが…
隣で「ゴチン」という音がして、見るとおでこをガラスに勢いよくぶつけた女性がいて、親近感が湧きました
よく見ると、ガラスには顔を接触させたと思われる跡がたくさんついていました。
みなさん、やっちゃうんですね~
こんな絵が描けたらな~と、夢見心地で家へ帰り…
さらにこの翌日、通っている日本画教室へ。
あらあら、私の絵はこんなにショボいんだわ~(^^;)とがっかり。。。
夢から醒めました。
まあ、巨匠と比べてもしかたがないので、私は私で楽しんで描きましょう♪
先に柿を塗りました。
これ、少し細かすぎたようです。
そして、猫にとりかかりますが…わかります?
目が金色です!
先生が「目はこれで塗りましょう」と差し出したのが、金でした本物です!
高価らしいです!
麻乃は、先生の教室にある絵の具を使わせていただいております(^^;)
これから眼球に影をつけたり瞳を描いたりしますが…
金が無駄にならないよう、がんばって仕上げます!
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なずな・ままさん
こんにちは。
私は、ターナーも栖鳳も知らず、
。
"麻乃真純"しか知りません…
あ、でも、NHKで、
栖鳳展のCMやってました。
班猫とライオンがちょっと映ったので思い出しました。
金を使うンですね…。
。)
これは、箔ですか?
それとも、顔料ですか?
金…と言えば、
うちのダンナは能楽師ですが、
能の装束や面(この字一文字の場合は、「めん」と読まずに「おもて」と読みます…)に、
金が使われることがあります。
装束の方は、箔です。
面の方は、金泥です。
装束に使う金は、華やかにするためですが、
面に使う金は、おどろおどろしい感じを出すためです。
面の、目の、白目の部分に金泥を塗ります。
(ちなみに、黒目の部分は、彫ってくり抜いて穴になっており、
そこから、見るワケです
目に金泥を使った面には、
歯にも、金泥を塗るようです。
お歯黒の高級バージョン…なんでしょうか。
金泥を使った面、
手に取って近くで見ると、
なるほど、おどろおどろしいですよ。
日本画は、どんな狙いで、
金を使うンでしょうか?
素敵なままさんの絵、
完成が楽しみです!!
投稿: 熟れたバナナ | 2013年10月15日 (火) 12時07分
そちら東京に大きな台風が向かってますね〜。

こうやってコメントしている今、台風からはるか遠くのハズのこちら福岡でもゴーゴーと強い風が吹き荒れている音が聞こえ、テレビでは福岡の都市高速が強風で通行止めの速報が流れています。
福岡でこれですから、明日午前中にかなり接近するそちら地方のことが心配です…。
何事も無く通過してしまいますように…!! お気をつけ下さいね〜。
2つの美術展に行かれたんですね♪


ターナーさん…、ホント印象的なプロフィールですね〜(笑)
これで美術オンチの私もバッチリおぼえましたよ〜♪
秘密主義でプロフィールが「○○と思われる」続出のターナーさん!
もうひとりの栖鳳さんも、今まで全然知らなかったのですが、本当に動物のフカフカした毛並みが見事に描かれていて見入っちゃう作品ですね〜!
ネット上の画像をのぞきながら心の中で(是非ポメの後頭部のフカフカを描いてもらいたかった…)なんて恐れ多いことを思ったのはナイショです…
そんなこんなでいろいろと見ている中で、特に「斑猫」は、
http://basteto.blog.fc2.com/blog-entry-94.html
↑の記事で、モデルの斑猫ちゃんのエピソードまで紹介されていてますます印象に残る作品となりました。
ままさんだけじゃなくて、あちこちでガラスにゴッツンしてしまう方がいましたか〜!
なんかわかる気がします〜。私もままさんのポストカード、猫ちゃんのフカフカの輪郭どうなってるの〜!?って、いつもすっごく間近でマジマジと見ちゃいますもん…。
ままさんの日本画の猫さんも着々と進んでるんですね〜♪
周囲の落ち葉や柿も素晴らしいな〜って思って見ていたんですが、え! 細かすぎるとかってあるんですか〜。
それにしても、金色の目の猫さん、本当の金で描かれてるんですね〜! すごいっ!!
うちのクロさんも目の色は金色(黄色?)なので、この猫さんがこれからどんな風に仕上がっていくのかとっても楽しみです♪
頑張って下さいね〜
投稿: Coo | 2013年10月16日 (水) 00時54分
おお!
能の面や装束にも金を使うんですね。
今回使ったのは金泥です。
なるほど。
面に使う場合は、おどろおどろしい雰囲気を出すためなんですね。
確かに、人間の白目が金だったらちょっと怖いです…(^^;)迫力もありそうです。
今回の私の絵の場合は…
」と喜んで塗っただけで…(^^;)
どうなんでしょう?
先生が「これを塗って」と差し出してくれたので「おお!金だ!すごい
たぶん、実際の猫の白目(?)の部分は金色にすこ~し緑を混ぜたような色なので、より実物に近いように…という趣旨だと思います。
効果を考えると…リアリティーでしょうか~?
面の場合、歯も金泥で塗るんですか?\(◎o◎)/!
それはさすがにおどろおどろしいですね~。
でも、おもしろいですね。
面って、角度によって表情が変わったりするじゃないですか。怒ったり悲しんだり。
一つの面でいろんな表情を出すっておもしろいです。
で、そうやって金泥を塗って効果を出そうとしているっていう裏話、おもしろいです。
興味深いお話をありがとうございます!
投稿: なずな・まま | 2013年10月16日 (水) 17時20分
ご心配いただきありがとうございます。
台風は通り過ぎました~。
今回、伊豆大島などに大きな被害がありましたね。
大島は数年前行ったことがあり、東京都とは思えない素朴なステキな島だったので、心が痛いです。。。
あ、ターナー、覚えていただけましたか

私も、ターナーの名前を知ったのはついこないだで、展覧会も初めてだったんですが、この「と思われる」っていうところでターナーの性格がちょっとわかった気がして、印象に残りました
栖鳳の「斑猫」調べてくれたんですね。
そうなんです!
以前、展覧会に行った時には、この猫のエピソードがていねいに書かれてあって、思わず「ええ~っ!」って思っちゃいました。
猫がかわいそうになって「絵描きって絵のことばっかり考えてるんだわ~。猫のことなんて考えてないんだわ~」と、恐れ多くもちょっと栖鳳を責めちゃいました
だって、八百屋のおかみさんは、最初は「うちの大事な猫だから」って断ったそうなんですよ。
それを栖鳳が「どうしても」と言って譲らず、ついに自分の絵を差し出し「これをあげるから猫をくれ」と言ったそうで…。しかたなく八百屋のおばちゃんは猫を譲ったそうです。
で、斑猫ができあがったわけですが…
その後猫を京都に置いたままで、栖鳳は江戸に行っちゃったんですぅ~(>_<)
で、帰ったら猫がいなかったって……
おいおい…
栖鳳は、カエルを描くためにカエルを何匹も部屋に放ちたり、サルやウサギやカモも、絵を描くために飼育したそうです。
でも…その動物たちの世話はもしかしたら、栖鳳はやらなかったかも……と想像しちゃいました
あ、クロちゃんも目は金色に近いですよね(#^.^#)
黒猫さんは目の金色がとっても目立ってステキですよね~。
次回、影とか瞳を入れてよりリアルに描いてみます~~♪
投稿: なずな・まま | 2013年10月16日 (水) 17時36分